賃貸物件を探していると「仲介手数料無料」の広告を多く見かけます。
お部屋を契約する時の仲介手数料は不動産会社の大切な収入源となっていますが、仲介手数料を無料にした場合、不動産会社はどこから利益を得ているのでしょうか。
そして部屋を借りる側は「無料=お得」と安易に契約をしていいのか、気になりますよね。
この記事では、
仲介手数料が無料になる仕組み(からくり)
仲介手数料無料のデメリット
賃貸の初期費用を抑える方法
について解説していきます。
仲介手数料とは
まずは仲介手数料の役割やルールについて簡単に解説します。
賃貸仲介業務の成功報酬
仲介手数料は、賃貸物件の仲介を行った不動産会社に仲介の対価として支払うお金のことです。
仲介手数料は取引が成立したときに支払う成功報酬ですので、ただ単に「物件の紹介」や「内見の案内」をしただけの場合は当然ながら費用は請求できません。
不動産会社を通して賃貸契約を交わした場合に、はじめて仲介手数料が発生します。
仲介手数料は上限が決まっている
仲介手数料については、宅地建物取引業法でしっかりと定められています。
宅地建物取引業法上、 不動産会社が受け取ることのできる仲介手数料の上限は「家賃1ヶ月分+消費税」となっています。
そのため、どこの不動産会社で賃貸契約を行っても仲介手数料を「家賃1ヶ月分+消費税」以上請求されることはありません。
賃貸の仲介手数料の相場
不動産会社は仲介手数料の額を「無料〜家賃1ヶ月分+消費税」の間で設定できますが、上限額の「家賃1ヶ月分+消費税」で請求することが一般的です。
そのため、「家賃1ヶ月分+消費税」が仲介手数料の相場となっています。
仲介手数料が無料になる仕組み(からくり)は?
では、よく見かける仲介手数料無料はどんな仕組み(からくり)なのでしょうか。 ここでは3つのからくりをご紹介します。
広告料が出る物件
貸主(大家さん)が負担している
不動産会社の所有物件
広告料が出る物件
賃貸物件の中には、仲介を行うことで不動産会社が広告料を得られる物件があります。
大家さんは入居者が集まらないと、収入が得られず困ってしまうため、多少費用がかかっても入居者を早く集めたいと考えます。
他の物件と同じように募集をかけていても部屋が埋まらないため、広告料を上乗せして、より積極的に宣伝を行ってもらいます。
このように広告料の上乗せ分がある物件は、仲介手数料を無料にしても不動産会社は利益を得られる、というからくりになっています。
貸主(大家さん)が負担している
貸主(大家さん)が全額負担しているケースもあります。
貸主(大家さん)としては、空室が続くよりも入居してもらった方が毎月の収入になります。 そのため、仲介手数料を全額負担してでも、すぐに入居してもらったほうがメリットが大きいのです。
お部屋を貸し出す側としては、仲介手数料を負担してでも空室を避けたい、毎月の収入の見込みも立つため大きなメリットになるのです。
不動産会社の所有物件
多くの賃貸物件は、個人の大家さんがオーナー・貸主となるため、不動産会社はあくまでも紹介を行う「仲介」としての立場で関わり、仲介業務の手数料がかかります。
一方で不動産会社が自社で所有している物件は、仲介手数料以外の家賃などから収入を得ることができます。
仲介手数料による収入が得られなくても、お部屋の契約をしてくれれば収入の見込みが確保できるため、仲介手数料を無料にできるのですね。
仲介手数料無料にはデメリットもある
仲介手数料無料が必ずしも良いとは限りません。ここからは、デメリットを紹介します。
仲介手数料の代わりに他の費用が高いケース
仲介手数料が安くなっていても、他の費用で余分に請求されているケースがあります。
特に前項で紹介した「広告料が出る物件」や「貸主が仲介手数料を負担している」場合は、本来借主が負担する仲介手数料を貸主(大家さん)が負担しています。 その分「礼金」として請求されている可能性もありますので、初期費用の内訳は確認しましょう。
その他にも、
消毒代
クリーニング代
事務手数料
書類作成費用
など、余分な費用が請求されていないかチェックしておくと良いでしょう。
仲介手数料無料の物件の中には、家賃が少し高めに設定されているケースもあります。 その場合たとえ初期費用が抑えられたとしても、長く同じ部屋に住めば住むほど余分に払っている家賃が増えていくため、お得ではなくなってしまいますね。
人気のない物件の可能性がある
「築年数が古い」「駅から遠い」などの理由で、長い間入居者が入っていない物件では、大家さんが仲介手数料を負担してくれることがあります。
大家さんからすると、早く入居者を入れたいという強い思いがあります。
通常支払う必要のある仲介手数料が値下げされる物件は、何かしらの理由がある可能性が高いです。 内見の際にじっくりと確認して物件を選ぶようにしましょう。
仲介手数料無料以外に初期費用を抑える方法
ここからは、仲介手数料無料以外に初期費用を抑える方法をご紹介します。
敷金・礼金なしの物件を探す
賃貸契約の初期費用の中には、敷金・礼金が含まれていることが一般的です。 敷金・礼金は、それぞれ「家賃1ヶ月分」が相場となるため、家賃が高ければ高いほど敷金・礼金も高額になってしまいます。
最近では敷金・礼金ゼロの物件も少しずつ増えてきていますので、こうした物件を選ぶと初期費用が大幅に抑えられます。 ただし、仲介手数料無料と同じように、敷金・礼金ゼロ物件にも、何かしらのマイナス要素が隠れている可能性は高いです。
ご自身が妥協できるかどうかも考慮した上で、検討してみると良いでしょう。
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口コミ・レビューを参考に、安心してsmoothを利用しましょう。
まとめ
通常支払う必要のある「仲介手数料」が無料になっている物件は、不動産会社も利益を得られるようにからくりがあります。
広告料が出る物件
貸主(大家さん)が負担している
不動産会社の所有物件
上記のようなケースがありますが「仲介手数料無料」は、必ずしも借主にとってメリットばかりとは限りません。 からくりを理解した上で、損をしないように賢く物件探しをしましょう。