家賃を滞納していたら引っ越しもできない？実態や対処法を解説！

現在、家賃を滞納している方は下記のような悩みをお持ちではないでしょうか？

「家賃の低いアパートを見つけたけど、引っ越しても大丈夫？」

「仕事が決まって引っ越すけど、滞納した家賃はどうなる？」

「家賃を滞納したまま引っ越しても催促は来るの？」

家賃の滞納を解決するために引っ越したくても、新しい悩みや不安が出てきてしまいますよね。

この記事では、上記のような悩みを持つ人に向けて、・家賃を滞納していても引っ越しは出来るのか・家賃を滞納したまま引っ越したらどうなるのか・家賃を滞納しそうなときにすべきことをお伝えします。

引っ越し費用の負担を減らす方法も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

監修

高嶋允瑛

株式会社スムーズ取締役・宅地建物取引士

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家賃を滞納していても引っ越しはできる

ここでは家賃を滞納しているときの引っ越しについて、下記の3点をお伝えします。・基本的に引っ越しはできる・管理会社や保証会社が同じなら入居審査に通りづらくなる・クレジットカード払いなら入居審査に通りづらくなる

基本的に引っ越しは出来る

家賃を滞納していても、基本的に引っ越しはできます。家賃を滞納しているからといって、法的に引っ越しが制限されるわけではありません。通常、家賃の滞納については信用情報に載らないため、引っ越し先の入居審査で知られることは基本的にありません。入居審査に通れば、家賃を滞納していても引っ越しは可能です。

管理会社や保証会社が同じなら入居審査に通りづらくなる

引っ越し先の管理会社や保証会社が、現在の部屋と同じであれば、引っ越しは難しくなります。家賃を滞納していることを知っているので、入居審査に通りづらくなるからです。

クレジットカード払いなら入居審査に通りづらくなる

家賃をクレジットカードで支払っている場合、引っ越しは難しくなります。家賃を滞納していることが信用情報に載っているため、入居審査に通りづらくなるからです。・保証会社不要の物件を選ぶ・独立系の保証会社にしてもらうなどの対応が必要になります。

家賃を滞納したまま引っ越したらどうなる？

ここでは、家賃を滞納したまま引っ越した場合、支払いや催促がどうなるかについてお伝えします。

お伝えする内容は下記のとおりです。・一括か分割で支払っていく・遅延損害金を加えて催促が来る・訴訟に発展する場合も・時効は成立しにくい・信用情報に傷がつく

一括か分割で支払っていく

家賃を滞納したまま引っ越しても、当然ながら支払いの義務は残ります。滞納した家賃は基本的に一括払いで請求されますが、相談すれば分割払いにしてもらえることもあります。分割払いに応じてもらうコツは「現実的な返済額」と「堅実な返済計画」を、大家や管理会社に示すことです。

遅延損害金を加えて催促が来る

物件を契約した際に保証会社を利用していれば、保証会社から滞納した家賃の催促がきます。その際は、滞納した家賃に「遅延損害金」が上乗せされて請求されます。遅延損害金の上限は法律で定められており、年率14.6%です。支払いを放置していると、実際に滞納した以上の金額を請求されるので、注意が必要です。

訴訟に発展する場合も

滞納している金額が大きかったり、支払う意思がないと判断されたりすると訴訟を起こされる可能性があります。さらに判決に従わない場合は、財産を差し押さえられることもあります。

時効は成立しにくい

家賃滞納の時効は5年間ですが、成立することはほとんどありません。

下記のようなことで、時効が更新され、0からのスタートになるからです。・家賃の請求の内容証明を受け取る・支払いの意思を伝える・滞納した家賃の一部を支払う・訴訟を起こされる

信用情報に傷がつく

物件を契約する際に保証会社を利用していれば、家賃を滞納したことが信用情報に記録されます。

信用情報に傷がつくことで下記のようなことが予想されます。・賃貸の入居審査に通らない・ローンやクレジットカードの審査に通らない

家賃を滞納しそうなときにするべきこと

ここでは、家賃を滞納していたり、家賃を払えそうになかったりするときにすべきことを解説します。お伝えする内容は下記のとおりです。・大家や管理会社に相談する・友人や親族から借りる・住居確保給付金を利用する・公的融資制度を利用する・生活保護を受ける・カードローンを利用する・家賃の低い部屋に引っ越す

大家や管理会社に相談する

家賃を払えない時は、早めに大家や管理会社に相談しましょう。・払えない理由・支払う意思があること・払える日付を伝えて、不信感を持たれないことが重要です。家賃の滞納は大家や管理会社にとっても不利益です。信頼関係があると、分割払いなどに応じてもらえやすいでしょう。

友人や親族から借りる

可能であれば、友人や親族からお金を借りて、家賃を支払いましょう。・返済計画を伝える・借用書を作成するなど、友人や親族とはいえ、信頼関係を壊さないよう慎重に相談しましょう。

住居確保給付金を利用する

住宅確保給付金とは、仕事を失った方や生活に困窮している方に向けた給付金です。

市区町村ごとに定められた金額を上限に、原則として家賃の3か月分、最大で9か月分の家賃が支給されます。概要については、厚生労働省のページをご確認ください。

出典：厚生労働省｜住居確保給付金 ※詳細は、お住いの市区町村の担当までお問い合わせください。

公的融資制度を利用する

家賃を払えない場合は、公的融資制度の利用を検討しましょう。

代表的な制度は下記の2つです。・緊急小口資金・総合支援資金それぞれ解説します。

緊急小口資金

緊急小口資金とは、主に休業などを理由に、緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった人に、少額を融資する制度です。

原則として10万円までを無利子で借りられます。概要については厚生労働省のホームページをご確認ください。

出典：厚生労働省｜緊急小口資金について ※詳細は、お住まいの市区町村の社会福祉協議会までお問い合わせください。

総合支援資金

総合支援資金とは、生活に困窮している人が生活を立て直すための費用を支援する制度です。

単身世帯で月15万円以内を上限に、原則3か月の貸し付けをうけられます。

概要は厚生労働省のホームページをご確認ください。

出典：厚生労働省｜総合支援資金について ※詳細は、お住いの市区町村の社会福祉協議会までご確認ください。

生活保護を受ける

生活保護とは「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長することを目的」とした制度です。

下記のような場合は、生活保護の受給も検討しましょう

・けがや病気などで長期的に働けない・貯金などの資産がない・親族からの援助が期待できない概要は厚生労働省のホームページをご確認ください。

出典：厚生労働省｜総合支援資金について ※詳細については、お住いの市区町村の生活保護担当までご確認ください。

カードローンを利用する

友人や親族からの援助や、公的制度を利用できない場合、カードローンを利用する方法もあります。

金利が高いというデメリットはありますが、審査に通ればその日のうちに融資を受けられます。無利息期間があるカードローンも多く、短期で返済できる目途が立っているのであれば、無利息で返済も可能です。

家賃の低い部屋に引っ越す

家賃の目安は収入の1/3以内といわれています。収入に対して家賃が高いのであれば、更新のタイミングなどで引っ越しも検討しましょう。引っ越しにも費用は掛かりますが、下記のように引っ越しの負担を減らす方法もあります。・トリプルゼロ物件（敷金、礼金、仲介手数料が無料）を利用する・初期費用を分割払いにできるサービスを利用する