賃貸物件の管理費とは？共益費との違い、相場や注意点まで徹底解説

「管理費って何？」

「管理費は毎月支払うものなの？」

など、何のために管理費が請求されているのか把握していない方も多いでしょう。

管理費は、物件を維持するために必要な費用で、管理費がかからない物件では注意が必要な場合もあります。

そこで、この記事では管理費とは何か、共益費との違い、管理費の相場や注意点などを紹介します。

管理費は初期費用にも影響するため、しっかりと仕組みを理解しておきましょう。

監修

高嶋允瑛

株式会社スムーズ取締役・宅地建物取引士

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賃貸物件の管理費とは？

賃貸物件の管理費とは、物件を維持・管理するためにかかる費用のことです。

主に、管理費が使用される用途は以下のとおりです。

• 共用部分の清掃・修繕：エントランスやエレベーター、廊下などの共用部分の清掃や、必要に応じた修繕作業にかかる費用

• インターネット設備費：共用部分で利用するインターネット設備の維持や運営費用

• 共用部分の光熱費：共用部分の電気代や水道代など、施設の運営に必要な光熱費

• 管理人の人件費：物件の管理業務を担当する管理人の給与やそのほかの人件費

管理費は、入居者が安全で快適に生活するために必要な費用です。

もし、管理費がない物件に住む場合は、これらの費用がどのように用意されるのか、また管理が適切におこなわれるのかを確認するようにしましょう。

出典：不動産公正取引協議会連合会「不動産の公正競争規約」

賃貸の管理費は毎月支払うもの？

賃貸の管理費は毎月支払うもので、敷金や礼金、仲介手数料など契約時に一度だけ支払う費用とは異なります。

管理費は毎月の家賃とは別に請求されるのが一般的ですが、一部の物件では家賃に組み込まれて請求されることもあります。

賃貸契約を結ぶ際には、管理費の取り決めがどのようになっているか確認することが重要です。

共益費との違い

管理費と共益費はどちらも物件の維持・管理にあてられる費用なので、大きな違いはありません。

物件によっては、管理費と共益費がまとめて記載されることもありますが、通常、これらが別々に請求されることはなく、どちらか一方の支払いを求められることが一般的です。

賃貸における管理費の相場

賃貸物件の管理費は、主に床面積の広さで設定されます。

一般的に、広い部屋ほど管理費は高くなる傾向がありますが、物件によっては一律の管理費を設定されている場合もあります。

管理費は家賃の5～10%を目安で計算されることが多く、たとえば、家賃80,000円の場合、管理費は4,000円～8,000円と考えられます。

管理費は値下げ交渉できる

管理費が高いと感じる場合は、値下げをお願いすることも可能です。

たとえば、管理費の相場価格より高い場合は、適正価格まで値下げをお願いできます。

また、内見時に管理が不十分だと感じた場合も、値下げ交渉の理由となります。

交渉をおこなう際は、丁寧な言い方を心がけると、より効果的です。

礼儀正しく、具体的な根拠を持って交渉することで、納得のいく条件を引き出せる可能性が高まるでしょう。

関連記事：毎月の賃貸の管理費を抑える方法は？相場や値下げ交渉のコツも紹介

管理費なし物件は注意が必要？

最近では、「管理費なし」「管理費無料」と表示している物件も増えていますが、管理費がかからない物件の契約には慎重になりましょう。

管理費無料でも、実際は家賃に上乗せしている可能性があります。

そのため、周辺の物件と比較して、その地域の家賃相場を確認するようにしましょう。

周辺の物件と比較して、相場よりも家賃が高い場合や、管理費・共益費の記載がない場合は、契約前に不動産会社や管理会社などに確認することが重要です。

また、管理費は物件の修繕や清掃にあてられる費用なので、管理費がない場合、物件の維持管理費はどこから用意されるのか確認しておくことも大切です。

後々のトラブルを避けるために、これらの点を事前にしっかりと確認するようにしましょう。

管理費込みの物件は初期費用が高くなる？

管理費無料、管理費なしとは異なり、「管理費込み」という物件も存在します。

これは、家賃にあらかじめ管理費が含まれた物件のことです。

支払いが一括で済むため、一見便利に感じるかもしれませんが、初期費用の面で注意が必要です。

賃貸物件の初期費用（敷金や礼金、仲介手数料など）は、家賃の1か月分をベースに算出されます。

そのため、家賃に管理費が含まれている物件では、通常よりも初期費用が高くなります。

初期費用を安くしたい場合は、家賃と管理費を別々にしてもらえないか相談してみましょう。

管理費が高い物件の特徴

管理費は物件によって価格が異なるため、物件によっては高額になる場合もあります。

主に以下のような特徴のある物件は管理費が高くなる傾向にあります。

• 新築・築浅物件：建物が新しいほど、設備の維持や美観を保つために管理費が必要

• 戸数が少ない：住居の数が少ないと、各入居者が負担する管理費が高くなる

• エレベーターがある：エレベーターのメンテナンス費用や電気代が管理費に含まれる

• 床面積が広い：床面積が広い部屋は、それに応じて管理費も高くなる

• インターネット完備：マンションで高速インターネットが用意されている場合、維持費が管理費に含まれる

• 防犯性が高い：監視カメラやセキュリティシステムの設置により、維持費がかかる

• コンシェルジュサービス：物件にコンシェルジュがいる場合、人件費が管理費に含まれる

このように、住環境が充実している物件ほど、管理費も高くなる傾向にあります。

物件選びの際は、これらの特徴を踏まえて、管理費が妥当かどうかを判断することが重要です。

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「賃貸物件の初期費用が高くて払えない！」そのような方も多いでしょう。

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しかし、多くの場合は金利手数料が発生し、本来よりも多くの金額を支払う必要があります。

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まとめ

賃貸物件における管理費は、物件の修繕や清掃など、共用部分の維持管理に充てられる重要な費用です。

物件によっては、「管理費無料」や「管理費込み」といった条件が提示される場合もありますが、家賃が相場よりも高く設定されていたり、初期費用が高くなったりするなどのデメリットがあります。

とくに、初期費用は家賃をベースに算出されるため、管理費が家賃に含まれることで負担が大きくなります。

もし、初期費用が高く、一括での支払いが難しい場合は、分割払いにできる「smooth」を検討してみると良いでしょう。

監修

高嶋允瑛

株式会社スムーズ取締役・宅地建物取引士